番外時志観音影現寺について
番外札所葦航寺を出発し、R247を南知多方面に進むと、やがて右側に時志観音が見えてきます。
海水浴シーズンや平日であっても朝夕は大変混みやすい道路ですので、時間に余裕を持って出発することをおすすめします。
では、知多四国番外所時志観音影源寺について、具体的な情報を見ていきましょう。
知多四国番外慈雲山時志観音影現寺(ようげんじ)曹洞宗の基本情報
本尊 | 釈迦牟尼仏(しゃかむにぶつ) |
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開山 | 実山了証大和尚 |
開基 | 山沢恩房大和尚 |
御本尊真言 | のうまく さまんだ ぼだなん ばく |
御詠歌 | 時しらぬ 利益はいつも 有明の 月の光の いたらぬはなし |
住所 | 〒470-2402 愛知県知多郡美浜町時志南平井86 |
電話番号 | 0569-82-0041 |
ホームページ | |
公共交通機関 | 名鉄河和口駅から約09㎞ |
札所までのアクセス | 開山所葦航寺から2.3約㎞/26番弥勒寺まで1.4約㎞ |
地図 |
時志観音のミニ由来
- 天長4年(827年)佐久島(一色町)の漁師の網に「十一面観音像」がひっかかり、島内に草庵を結び(※)安置すると、
- ある夜島守の夢枕に観音様が立ち、「願わくは対岸の陸地に移せ」とのお告げ。像から光明が発した先に当地があったとのこと。
- 高台に草庵を建て祀られた観音像は、いつしか時志観音と呼ばれ親しまれるようになった。
- この草庵を元に永正元年(1504年)開山、正徳5年(1715年)創立。
- この由来に感銘した初代尾張藩主徳川義直が、堂宇の修復に金二百両を下付した。
- 義直の安産祈願を叶えたことから、時志観音は安産の観音様として篤い信仰を集めるようになった。
(※)草庵を結ぶとは、簡単で小さな家を作って住むことをいいます。
由来を深掘りしてみた
徳川義直が時志観音の由来に感銘し、金二百両を下付したとのことですが、
江戸時代は全国的に貨幣が流通し、年貢として納められていたお米も、最終的にはお金に替えられるようになりました。
江戸時代、次の金・銀・銭貨の三種類の貨幣が流通しました。
- 金貨-慶長小判
- 銀貨-丁銀・豆板銀
- 銭貨-寛永通宝
そして各藩では、代用として紙幣が発行されていますが、中でも越前福井藩が発行した「銀四匁札」は、我が国最初の藩札として知られています。
それでは、実際に時志観音影現寺を参拝させていただいたときの様子を、写真を交えながらご紹介させていただきましょう。
写真で見る時志観音影源寺
時志観音の駐車場は、看板に従って進んで行くと
この広大な境内に駐車することができます。ただし、ここに辿り着くまでの上り坂は
車のギアをLowに入れようか迷うほど急な坂道でした。この写真だとどれ程勾配のキツイ上り坂かちょっと分かりにくいですかね?
こちらのほうが分かりやすいかもしれません。徒歩の場合に上る階段です。
上から見ると、よりリアルに伝わるのではないでしょうか。でも、息を切らしながら境内まで辿り着くと
このようなご褒美が!三河湾全貌を拝むことができる、まさに風光明媚(ふうこうめいび)とはこのことだと実感できます^^
阿久比町にある17番観音寺にも境内へと続く長い階段があります。時志観音とは異なり、深い緑に包まれ「トトロ」の世界へと入り込んだかのような、素敵な雰囲気を醸し出しています。
17番観音寺のご本尊十一面観世音菩薩は鎌倉時代の快慶の作で、50年に一度しか御開帳されない秘仏です。寺宝「弘法大師一代記」は、弘法大師の出家や教えを説く姿などが描かれており、毎年弘法さまのご正当(命日)に拝観することができます。
さて、時志観音の境内に入ってまず一番に目を惹くのがこちらの「観音力」と大きく彫られた観音像です。
とにかくド迫力級の観音力!一枚の御影石からつくられた高さ6mもある観音様が祀られています。
こちらの地蔵堂は、清水地蔵尊として先祖代々村人から信仰され依り所とされているそうです。
境内の右隅辺りにあるのぼりの先に行ってみると
三十三体よりなる観音像が祀られていました。
その隣には、慈雲山十二世「重興仙嶺大隣大和尚像」と十二世と同じ格好をしている「思わざる(非思量)」の石像が。かわいらしいお猿様です♪
時志観音は、安産祈願、虫封じとしてよく知られています。そのため、お守りをもとめに来られたり、お礼参りやお宮参りの参拝客が後を絶ちません。
知多市にある70番地蔵寺も、安産祈願などの御祈祷が行われていますよ。
70番地蔵寺は、「大草のお地蔵さん」として古くから、地域の人々から親しまれてきました。御本尊は、弘法大師作と伝わる地蔵菩薩で、本堂裏には井戸から上がったという延命水掛地蔵尊が祀られています。別堂には、大日如来像や薬師如来像が安置されています。
また時志観音は、知多四国八十八カ所霊場の番外札所であると同時に、直伝弘法霊場の三十六番札所、また南知多三十三観音の一番、知多三十三観音の八番となっています。そのため、一年を通じ参拝客で賑わっています。
時志観音石段上から望む景色
時志観音128段の石段を上りきった頂上は、三河湾を一望できる絶景スポットです。知多半島は【風光明媚(ふうこうめいび)】と形容されることがよくありますが、時志観音境内から眼下を望む景色は、まさに風光明媚そのもだといって良いでしょう。
納経所で御朱印をいただき時志観音をあとにしました。
番外時志観音影源寺から26番弥勒寺へのルート
26番弥勒寺までは、交通量が非常に多く道幅も狭いため、車や自転車等には十分注意してください。
R247を南知多方面に向かうと、弥勒寺の看板が出てくるのでそこを右折します。写真には写っていませんが、ちょうど「戸塚ヨットスクール」が左手にあります。
右折後数百メートルで弥勒寺駐車場が見えてきます。
近くにある飲食店
【大砲巻総本舗 飴文老舗】
愛知県知多郡美浜町 大字大字時志南郷中字66-1
0569-82-0802
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最後に・・・
安産祈願としてよく知られる時志観音には、戌の日や大安の日の安産祈願とお守り、無事出産した後もお礼参り、お宮参り、虫封じ・・・と、何とも嬉しい幸せな行事が続きます。
そして、20年程前に安産祈願をしていただいた我が家の二人の子どもも、時志観音で頂戴した利益のお陰で、立派に社会に飛び立ちました♪
以上【知多四国番外所時志観音影源寺の由来・見どころ・回り方(安産祈願など)】でした。