39番医徳院について
医徳院は、大井の医王寺一山十二坊の一院で、1212年に奥の院神宮寺として移転してきました。
本堂は伊勢神宮の御用材で造られた島内最古の木造建築物となっています。
また医徳院は、八王子社の奥の院としてここに建てられたという歴史があります。
では、知多四国39番医徳院について、具体的な情報を見ていきましょう。
知多四国三十九番金剛山医徳院真言宗豊山派の基本情報
本尊 | 薬師如来 |
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開山 | 秀範僧都(しゅうはんそうず) |
開基 | 行基菩薩 |
御本尊真言 | おん ころころ せんだり まとうぎ そわか |
御詠歌 | 生れ来て 一度は詣れ 篠島の 帝の井戸に 医徳かがやく |
住所 | 〒470-3505 愛知県知多郡南知多町篠島照浜27 |
電話番号 | 0569-67-3231 |
ホームページ | |
公共交通機関 | 篠島港より約0.5㎞ |
札所までのアクセス | 番外西方寺から約0.3㎞/篠島港まで約0.5㎞ |
地図 |
医徳院のミニ由来
- 寛正元年(1460年)、漁師の網にかかった薬師如来像が医徳院に奉安され、本尊となった。
- 天正10年(1582年)本能寺の変で三河湾へ戻る途中、徳川家康が一泊している。
- その際、島内中の僧を集め、武運長久の祈祷会をしたことから、後に御朱印状を賜った。
- 延享元年(1744年)本堂落慶。
- 平成20年境内に大師の石像が建立された。
- 本尊の薬師如来は別名を「八十八長寿薬師」といい、祈願すれば米寿まで長生きすることができるという。
由来を深掘りしてみた
天正10年(1582年)本能寺の変で三河湾へ戻る途中、ここ医徳院に徳川家康が一泊しているとのことです。
本能寺の変で織田信長が討たれた際、家康は信長からの招へいを受け大阪の堺にいました。
家臣からの知らせを聞くとすぐに、伊賀越えで岡崎に戻ったとされていますので、その途中ここ医徳院に立ち寄ったということになりますよね。
それでは、実際に医徳院を参拝させていただいたときの様子を、写真を交えながらご紹介させていただきましょう。
写真で見る医徳院
医徳院は、敷地の中に保育園が併設されており、境内は運動場を兼ねているそうです。
境内に入り左側にある水屋
境内には本四国移し札所の祠もありました。
保育園の運動会の練習をしているので日よけがしてあるとのこと。
本堂
本堂は伊勢神宮の御用材で造られています。
医徳院は、篠島で一番最初にできたお寺です。お堂も島内最古の木造建築で、伊勢神宮の西宝殿の御用材でつくられています。
因みに、知多市にある74番密厳寺の本尊は、知多市で最も古い仏像と言われています。
74番密厳寺は、弘法大師の祈願所、十一面観世音菩薩の慈悲と、天神の知恵を授かることのできるお寺です。御本尊の十一面観世音菩薩は知多市の文化財に指定されています。薬師堂には十二支の守り本尊が祀られています。
本堂の前には狛犬がお迎えします。
夜になると「八王子社の男の神様」がでかけて、戻ると犬が吠えかかり、朝になるとこの狛犬が横に倒されている。直すとまた翌朝倒されている。この神様はきっと犬が嫌いなのでは・・・ということがありました。そこで、八王子社の奥の院である医徳院におさめたらどうかという話が出たことによって、ここに安置されるようになったそうです。
本堂の厨子の中には、身の丈1.3mの木彫りの御本尊薬師如来が祀られています。家内安全、病気平癒を祈願すれば、米寿まで長生きすると伝えられていることから、八十八長寿薬師如来とも呼ばれています。
弘法堂
弘法大師
御守
弘法大師修行像
金毘羅堂
金毘羅大権現
海上安全石柱
納経所で御朱印をいただき、次は日間賀島へ向かいます。
由来に記載した通り、医徳院には本能寺の変の後徳川家康が一泊したと伝えられていますが、同じ篠島にある38番正法禅寺には今川義元の人質だった家康を救い出し、70日間も世話をしたという逸話が残されています。
38番正法禅寺は、人質になっていた竹千代(徳川家康)を救い出し70日間世話をしたという逸話が残る歴史深いお寺です。本堂の天井には、ダイコン、カブ、四季折々の花、鳥などが描かれています。また、一枚板ではなく二枚板になっているのも必見です。
39番医徳院から篠島港へのルート
医徳院を出てこちらの階段を下ったところに
このようにルートを示す看板がありますので分かりやすいです。
時間があれば島内を散策しながら向かうのも良いですが、最短で一番分かりやすいのが海岸沿いを歩くルートです。
篠島港はこちらの大きなタイがシンボルです。
こちらの高速船に乗って日間賀島へ向かいます。
海を眺めながら乗船時間は僅か10分。
日間賀島へ到着です!
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最後に・・・
篠島で最も古い木造建築が、ここ医徳院の本堂だといいます。眼の前の本堂を眺めながら、ただただ歴史の重みを感じていました。
以上【知多四国39番医徳院の由来・見どころ・回り方(篠島最古の木造建築など)】でした。