知多四国27番誓海寺

27番誓海寺について

開創当時、誓海寺は美浜の海辺にありましたが、昭和時代に海軍航空隊の敷地に徴収されたため、現在の場所に移転したと伝えられています。
急斜面の山への移転には、大変な苦労が伴ったことは想像に難くありません。。。
では、知多四国27番誓海寺について、具体的な情報を見ていきましょう。

知多四国二十七番天竜山誓海寺（せいかいじ）曹洞宗の基本情報

誓海寺のミニ由来

1. 弘治元年（1555年）現在地より海岸に近い場所で開創した。
2. 昭和19年、海軍航空隊の敷地に徴用されたため、村ごと現在地へ移された。
3. 移転の際は、土台石から瓦までほとんどの材料を、少しずつ牛車で運び、山の斜面の平らな場所に僅か2ヶ月余りで組み立てた。
4. 誓海寺の境内には、岡戸半蔵行者を祀る、開山所・禅林堂が建てられている。

由来を深掘りしてみた

村ごと現在地に移転したのが昭和19年といいますから、第二次世界大戦真っ只中。
「贅沢は敵だ！」
といった標語の元、深刻な物資不足に耐えながら、政府の推し進める戦争に協力しなければならなかったんですよね。
普通に生きていくことさえ困難な中、よくぞ僅か二カ月余りで移転を完了したものだと驚きしかありません。
それでは、実際に誓海寺を参拝させていただいたときの様子を、写真を交えながらご紹介させていただきましょう。

写真で見る誓海寺

誓海寺駐車場周辺の全体図はこのようになっています。駐車場自体は普通車が停められる十分な広さがありますが、ここに行き着くまでの道幅が狭く、道路からの出入りも困難なため、車で来られる場合は軽自動車が無難です。

駐車場横で黄金色に輝く「千手観音像」と「聖観音像」です。

そのすぐ横で祀られている「永代供養塔」

それではこれから緑に囲まれた参道を登っていきます。

参道を上がったところに見えてきたのがこちらの納経所。誓海寺と禅林堂での参拝を終えたら、御朱印をいただきにまた戻ってきます。

本堂、弘法堂へ行くには、納経所横にあるこちらの階段を上っていきます。

階段を一番上まで行くと、右が27番札所「誓海寺」左に行くと開山所「禅林堂」との看板が。

今回は27番禅林堂ですので右側に進んで行きます。

知多四国八十八カ所霊場三開山の一人「岡戸半蔵行者」は、ここ27番誓海寺でこの世を去りました。そして、知多四国霊場開創の亮山阿闍梨は、知多市にある78番福生寺で亡くなったとされています。

こちらが誓海寺の本堂。御本尊「釈迦牟尼仏」が祀られています。

本堂でのお参りを終え、すぐ横にある弘法堂へと向かいます。

弘法堂へ入ると真正面に愛染明王が祀られていました。弘法大師の作と伝えられる愛染明王は、縁結びにご利益があると若い女性が参拝に訪れます。

その横に祀られているのが弘法大師

誓海寺は御朱印が人気のようで、

弘法堂の中にもアート性の高い御朱印が並んでいました。誓海寺は、御朱印のコラボや御朱印直書きの郵送対応等、様々なサービスを展開されています。詳細については誓海寺ホームページや誓海寺のインスタグラムでご確認ください。

本堂、弘法堂での参拝を終え、納経所へ向かう途中ふと立ち止まると、新緑に囲まれたこの場所だけが、時の流れがゆっくりと流れている感覚に陥りました。

と同時に、この場所から眼下を望むと改めて丘陵の傾斜地であることに気付かされ、よくぞ2カ月余りの短期間で移転をしたものだと驚かずにはいられませんでした。急斜面の山への移転には、大変な苦労が伴ったことが想像されます。

27番誓海寺から開山所禅林堂へのルート

隣接しています。

近くにある飲食店

【カントリーハウス】
愛知県知多郡南知多町内海内田88-5
0569-62-0636

知多四国のおすすめ本

このブログを作りにあたって、たくさんの知多四国に関する本を参考にさせていただきました。その中でも特におすすめの書籍等を厳選し、ご紹介させていただきます。
→知多四国のおすすめ本

最後に・・・

縁結びにご利益があるとされる愛染明王の元には、古くから女性を中心とした参拝客が多く訪れるといわれています。時は流れ、今は縁結びのご利益に加え、誓海寺のアートな御朱印を目当てにしたファンが数多く誓海寺を訪れるようで、誓海寺を訪れたこの日も多くの参拝客と出逢いました^^

以上【知多四国27番誓海寺の由来・見どころ・回り方（愛染明王など）】でした。

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