72番慈雲寺について
岡田の古い街並みに自然に溶け込んでいる慈雲寺。
山門をくぐれば室町時代初期に建てられた観音堂が迎えてくれます。
では、知多四国72番慈雲寺について、具体的な情報を見ていきましょう。
知多四国第七十二番白華山慈雲寺臨済宗妙心寺派の基本情報
本尊 | 千手千眼観世音菩薩 |
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開山 | 夢窓国師むそうこくし) |
開基 | 一色修理大夫源範光(いっしきしゅりだゆうみなもとののりみつ) |
御本尊真言 | おん ばざら たらま きりく そわか |
御詠歌 | 嬉しくも 慈雲たなびく 寺に来て 御名を唱ふる 法の声々 |
住所 | 〒478-0021 愛知県知多市岡田太郎坊108-1 |
電話番号 | 0562-55-3082 |
ホームページ | |
公共交通機関 | 名鉄長浦駅から約2.3㎞ 知多バス「大門前」からすぐ |
札所までのアクセス | 71番大智院から約4.7㎞/77番浄蓮寺まで約2.1㎞ |
地図 |
慈雲寺のミニ由来
- 観応元年(1350年)創建。
- 妙心寺派十刹のひとつに数えられていた。
- 万治3年(1660年)観音堂再建。
- 本尊千手千眼観世音菩薩は恵心僧都の作。
- 平成18年本堂修復、開山堂新築。
由来を深掘りしてみた
慈雲寺の御本尊千手千眼観世音菩薩は恵心僧都(えしんそうず)の作とされていますが、恵心僧都がどのような人なのかご存じでしょうか?
恵心僧都は、源信(げんしん)のことで、平安時代中期に活躍した天台宗の僧です。恵心僧都(えしんそうず)は尊称ですね。
浄土真宗では、七高僧の第六祖とされており、源信和尚、源信大師と尊称されています。
浄土教の祖とも称された源信は、法然や親鸞など後世にも多大な影響を与えており、
また、紫式部の『源氏物語』或いは、芥川龍之介の『地獄変』には、源信をモデルにした人物が登場しているそうです。
それでは、恵心僧都作とされる本尊が安置されている慈雲について、実際に参拝させていただいたときの様子を、写真を交えながらご紹介させていただきましょう。
写真で見る慈雲寺
慈雲寺の駐車場は二カ所あります。
こちらの「太郎坊」の交差点にある駐車場のほうに停め、
すぐ脇にある階段を上っていくと山門に近いです。
山門をくぐると
本尊千手千眼観世音菩薩(恵心僧都の作とされる)が祀られる観音堂が迎えてくれます。慈雲寺の観音堂は、室町時代初期に建てられた御堂で、江戸時代は観音堂が本堂だったのこと。
観音堂は、万治3年(1660年)に再建されたもので、レトロな街並みが残る岡田地区の中で最も古い建物となります。
寺宝として、200年前の雨乞いに使用された壺が保存されているそうです。
半田市にある12番札所福住寺の秘仏聖観世音菩薩も、恵心僧都作とされています。どうぞチェックしてみてください。
12番福住寺は、のどかな住宅地に静かに佇むお寺です。長い石段を登り本堂へと向かいます。福住寺には、様々な言い伝えが残されていますが、そんな言い伝えを含む郷土の歴史を、前住職が「有脇の昔話」という本でまとめました。
観音堂の前に祀られているのが一願抱き地蔵
妻は何を願っているのだろうか・・・
半田市にある19番光照院の弘法堂前には、抱き上げられるかどうかで成就を占う「抱き大師」が祀られています。是非ご確認ください。
19番光照院の観音堂には、聖徳太子作とも、海で漁師の網にかかったとも言われる秘仏「聖観世音菩薩」が祀られています。本堂前にある大きな佛足跡は、前ご住職がインドにあるお釈迦様の足跡を写して作ったものだそうです。見ているだけでその有難みが伝わってきます。
弘法堂
本堂では御本尊釈迦牟尼仏が祀られています。
参拝後、御朱印をいただきましたので、次は5つの寺院が集まっている「佐布里五ケ寺」へ向かいます。
72番慈雲寺から番へのルート
慈雲寺から浄蓮寺までは、それほど距離があるというわけではありませんが、少し分かりづらいかもしれません。。。
万が一迷ったとしても、岡田地区の古い町並みも楽しみながら、のんびりと行かれることをおすすめします^^
慈雲寺から東に進み「登り」の交差点を左折します。
こちらの道を左折します。
ここを右折すると広大な駐車場があります。
近くにある飲食店
【カフェ ノヴァタン】
愛知県知多市岡田段戸坊10-2
0562-55-5135
【枡磯】
愛知県知多市岡田西島12
0562-55-3602
【お食事処 範丈亭】
愛知県知多市岡田中谷4
0562-85-1360
知多四国のおすすめ本
このブログを作りにあたって、たくさんの知多四国に関する本を参考にさせていただきました。その中でも特におすすめの書籍等を厳選し、ご紹介させていただきます。
→知多四国のおすすめ本
最後に・・・
レトロでノスタルジックな街並みで知られる、知多市岡田地区の中でも、最も古い建造物が慈雲寺の観音堂。
350年以上前の建造物が現存していること自体驚きですが、慈雲寺観音堂の歴史が岡田の歴史そのものだと、思わず見入ってしまいました。
以上【知多四国72番慈雲寺の由来・見どころ・回り方(観音堂など)】でした。