知多四国3番普門寺

3番普門寺について

普門寺　浄め石

2番札所極楽寺から3番札所普門寺へは、距離にするとわずか350m程です。
2番極楽寺で“梅干しのお接待”を受けた際、普門寺までの行き方を尋ねたところ「近すぎてナビにものってないよ」という有難いアドバイスをいただきました＾＾
実際に普門寺がカーナビに表示されるかどうかは不明ですが、普門寺と極楽寺は近距離かつ一本道ですので迷うことなく到着しました。
では、知多四国3番普門寺について、具体的な情報を見ていきましょう。

知多四国第3番海運山（かいうんざん）普門寺（ふもんじ）曹洞宗の基本情報

本尊	十一面観世音菩薩（じゅういちめんかんぜぼさつ）
開山	雪山寿成（せっさんじゅせい）大和尚
開基	不詳
御本尊真言	おん　まか　きゃろにきゃ　そわか
御詠歌	ありがたや　寺の名さへも　善門品　唱へて暮らせ　朝な夕なに
住所	〒474-0011 愛知県大府市横根町石丸９５
電話番号	0562-46-0164
ホームページ
公共交通機関	JR大府駅から2.2キロ大府市循環バス「善門寺北」すぐ
札所へのアクセス	2番札所極楽寺から0.3㎞/4番札所延命寺まで2.0㎞
地図

普門寺のミニ由来

白鳳元年（672年）“怪”が頻繁に現われ、普門寺周辺の村人たちを震え上がらせていた。
近くに住む老人が夢告通り、海岸に辿り着いた観音像を、山に建てた堂に祀ったのが普門寺の始まり。
平成13年本堂改修、平成14年庫裡、19年弘法堂、境内の改修を落慶。
本尊の十一面観音立像は、藤原中期の作で秘仏となっている。

由来を深掘りしてみた

昔から口伝えで、人から人へと語り継がれてきた神々の物語を「神話」といいますが、中でも「古事記」と「日本書紀」に書かれている神話は『日本神話』と呼ばれています。
そして、日本神話に出てくる様々な物語は、世界各地にも似通ったものがあることをご存じでしょうか？
例えば、天地創造の神話には、中国の「天」や「天帝」の考え方が影響していることが窺えますし、また南太平洋に浮かぶ島々の神話と通じるところもあります。
既述の普門寺に伝わる“怪”の物語について考察してみると、知多四国霊場の他の札所に伝わるものと通じるものがあることが分かります。

例えば、知多四国霊場各札所に伝わる数々の不思議な霊験は、普門寺同様夢のお告げから始まったことが多いです。
それは、番外影現寺の「草庵建築」や62番洞雲寺の「むねなで大師」、70番地蔵寺の「延命水掛地蔵尊」・・・等、枚挙にいとまがありません。
普門寺が創建された672年といえば「壬申の乱」が起こった年で、日本の情勢は不安定でした。
“神にもすがる思いで”という言葉がありますが、当時の人々は、何かにすがりそれを信じ、心の拠り所としていかなければ、生きていくのが難しかったのかもしれません。
何れにしても、夢をただの夢と思わず、それを信じた結果、多くの人々を惹きつけ普門寺が創建されたこと、そしてその後、夢告をきっかけに知多四国霊場が開創されたことは、紛れもない事実ですよね。
それでは、実際に普門寺を参拝させていただいたときの様子を、写真を交えながらご紹介させていただきます。